刀剣に魅せられて5
相変わらず寒い日が続き、数日前の温かさが嘘のようで春が待ち遠しいです。2月は天候次第で配達スタッフに負担を掛けてしまうので、一年で一番気の重い月であります。
さて、久しぶりに刀剣のお話
天下五剣と言われる日本刀があります。
「童子切安綱」(どうじぎりやすつな)、「三日月宗近」(みかづきむねちか)、「鬼丸国綱」(おにまるくにつな)、「大典太光世」(おおでんたみつよ)、「数珠丸恒次」(じゅずまるつねつぐ)。この五振りの刀は、何時の頃からか日本刀の中で最高傑作と言われ、代わる代わる時の権力者たちが所持しておりました。現在では、博物館やお寺、皇室で所蔵されているものもあり、常に展示されているわけではないので中々お目に掛かれるものではありません。御開帳のチャンスがあれば見てみたい逸品です。
今回ヤフオクで見つけたのは、三日月宗近を作刀した平安時代 山城国(現京都府南部) 日本刀最初期の刀工「三条宗近」
とても優美な作風の刀工であり、天下五剣に数えられる三日月宗近の号「三日月」は、三日月のように見える刃文が由来でその美しさは、「天下五剣の中でも最上級」と言われるほどの名刀です。
刀剣ワールド様 参照
著名な歴史人物では後鳥羽上皇、源義経、武蔵坊弁慶、静御前が刀、薙刀を所持していたとか・・・
今回見つけた刀?太刀?も無銘のため実際には誰が打ったのかもいつの時代に作られたかも不明です。しかし、鞘書きには三条宗近と書いてあり、奉納の文字が書かれております。元は神社に奉納された刀のようですね。無銘に偽物無し本物と思いましょう。
刀身は長く、重量もそれなりにあり、真黒な錆で覆われた生茎(打たれてから手を加えられていない茎)はかなり古い年代のようです。(相当古い代物ですが三条宗近の打った刀であれば1000年くらい前の刀になります。) 刃は細直刃でよく切れそう・・・優美なれど長身に重いだけあって、使いこなすにはかなりの修練を積まないといけないでしょう。刀身に目立った傷はないのですが、残念な事に鍔元から少し上に小さなハギレあり
神社に奉納されていたということは、天下泰平を願って打たれたのか、もう戦に使われないように納められた刀なのか・・・先人たちの想いを引き継ぎ大切にしたい一振りです。